ミニ映画館*チネマピッコロ

チネマピッコロウィークレポby高木

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オーナーの高木です。

2回目のチネマピッコロウィークを終え、すでに一週間ほど経ちますが、
まだいろんな映画のいろんな場面や言葉が頭の中をぐるぐる回っているような気がします。

四日間で延べ80数名のお客様が来てくださいました。

もちろん常連さんもいらっしゃいましたが、初めて来られた方も多く、
「こんな場所があったこと、初めて知りました」
「素敵なお店ですね」と言っていただけて、嬉しく思いました。

さて、私は
『0円キッチン』
『ZAN~ジュゴンが姿を見せるとき』
『ワンダ~ランド北朝鮮』 についてレポートを書きます。

『0円キッチン』

食料廃棄問題はとても大きな問題で、これは日本に限ったことでなく、先進国ではどこも同じです。

世界の一方では、十分に食べられなくて死んでしまう人がいるのに、片方では実に30%以上の食料が棄てられている現実があります。

私自身も買ってきたものの使いきれずについ棄ててしまうことや、作った料理を残してしまうことがあり、反省をしながら観ました。

・日本でも廃棄される食料はきっとすごい量だと思う。必要以上の賞味期間や消費期限は見直すべきだと思う。自分は山奥に住んでいるけれども、廃棄する食料は多い。日々の料理や食事の際に心掛けていきたい。(40代女性)

・毎日何百万も殺される牛、豚、鶏。スーパーに並んでいるパックの肉は、実はそういうことだということを、まずは子どもたちに伝えたい。(40代女性)

・棄てられるものが十分に食材になるところがすごいと思った。(10代男子)

・食材を大切に使い、食べられるものは残さず食べたいと思った。(10代男子)

・主人公の男性が話していた「無理だなと思ったことも、その例がないからやらないだけ。でもやってみたい」と言葉がすごいなと思いました。(10代女子)

・廃棄する食材で作るレシピを知りたいと思った。(30代女性)

・生産している人、料理している人、食べる人。それらの人たちの距離が近くなれば、食べ物を無駄にすることは少なくなるのではないか。(40代男性)

0円キッチンを観たのは半分が中学生でした。
自分たちが普段食べているものに対する意識が少しでも変わって、
食べ物を無駄にせず大切にする気持ちを持ってくれたらいいなあと思いました。

また、女の子が書いているように、
映画を観ることで生き方を学ぶこともできるのだと思います。

ZAN~ジュゴンが姿を見せるとき~

辺野古の海は今年話題になりました。
沖縄の米軍基地移設に関する沖縄県民投票がありました。

74%の県民が反対をしましたが、政府はその結果をまるで無視して現在も辺野古の大浦湾の埋め立て工事を進めています。

日本は民主主義国家ではなかったのか?と、私は怒りと悲しさを感じてます。

その辺野古には3頭のジュゴンの生息が確認されていました。
そのジュゴンをカメラに収めようと沖縄の海に潜った監督。

映画ではサンゴが広がる美しい海が描かれる一方、基地反対運動を続ける人々も描かれています。

・人間によって1つの生物がなくなるのは嫌だと思ったし、自分たちが住む世界が壊れるのも嫌だと思った。(10代男子)

・ジュゴンのことをよく知らなかったので、とても勉強になりました。基地問題についてもわかりやすかったと思います。今出来ることは、沖縄の自然の豊かさを伝えること、自然保護の活動の内容を調べること、基地問題について本州の人ももっと関心を持ち自分の意見を持つことだと思いました。(30代女性)

・美しい生態系豊かな自然を次世代に残したいと思いました。(30代女性)

・基地問題については、政府の考えを知りたいし、反対の立場だけでなく多方面の考えを知りたいと思います。(30代女性)

・ジュゴンに限らず、身近に当たり前のように存在する自然環境や生物、歴史などに興味関心を持ち続けることが大切だと再認識した。(40代男性)

・昔はクジラやイルカと同じように、ジュゴンも捕って食べていた。そこの部分を忘れてはいけないと思う。(50代男性)

残念なことに、埋め立てが始まってしばらくすると、1頭のジュゴンが辺野古の浜辺に打ち上げられました。
残りの2頭も行方不明になっているそうです。

音に敏感な生物なので、埋め立ての工事の音に耐えられなくなったのではないかと言われています。

この地球は人間だけのものではありません。
人間の(しかもあまりに偏った人々の)都合を優先し、他の生物を排除していくことに、傲慢さを感じざるを得ません。巡り巡って、いつかは私たち人間が困ることが出てくるでしょう。いえ、すでに困った状態になっていますよね・・・。

ワンダーランド北朝鮮

私の中では、ワンダーランドという言葉が気になりました。

何がワンダーランドなのだろう。
なぜワンダーランドという言葉を使ったのだろう、と。

今回、この映画は2回上映したのですが、1回目と2回目ではシェア会で話される内容に大きな違いがあり、それがとても興味深かったです。

まずは、1回目を鑑賞された人の感想から。

・北朝鮮の人々の素顔が見られてとても良かったです。環境の違いをとても感じましたが、閉鎖的な国で生きている人々の素直な人柄が印象的でした。(40代女性)

・テレビなどから知るイメージから、住んでいる人も個人的な感情が無いというような想像をしていましたが、一人一人の家族や仕事に対する思いは私たちと同じで、共感できました。(40代女性)

・最後の縫製工場で働いている女性が自分の夢を語り、「将軍様」の言葉が出てこなかったことにホッとしました。(60代女性)

・イメージ通りだったのは、小さいころから「将軍様」とあがめていたり町中に標語や金日成などの絵があって、愛国心や忠誠心が強かったところ。イメージと違っていたのは、意外と栄えていたこと、出てきた人が良い人そうだったこと、食料などが十分に配給されていたこと(20代女性)

・北朝鮮は怖いというイメージを持っていましたが、人々が頑張って働いていたりお礼を言ったりしていて、すごいなと思いました。(10代女子)

・中国と同様、メディアでは良いところしか伝えませんね。もっと裏を見てみたい。(50代男性)

全体的には、イメージと違っていた、検閲は入っていてこれが全てではないだろうけれども、国民の素顔や日々の暮らしが見られて良かったという感想が大半でした。

それに対して、2回目の上映では、2つの感想が出されました。

・見る前は少し悪いイメージがあったけれど、自分たちで協力し合って暮らしている姿はすごいと思いました。(10代女子)

・この映画を観て、国民は金正恩のことを誇りに思って一生懸命働いていてすごいと思いました。(10代女子)

・管理体制でどこまえ日常が映せるのかと思いましたが、風景にウソはないと思うので、観ることが出来て良かったです。(50代女性)

・再生可能エネルギーを使って生活していてすごいと思った。(10代男子)

・不気味なほど統制された社会だと感じた。(40代男性)

・出てきた人々は「南北統一を願っている」と言っていたが、統一など出来るのだろうかと思いました。(60代女性)

・すごい思想教育。「敬愛なる元師様」と誰もが言う。恐ろしいと思った。(50代女性)

・撮影制限があるなかで、編集で何かを伝えようとした監督の想いを受け取ったように感じました。(40代女性)

中学生・高校生たちが概ね「良いイメージ」を受け取ったのに対して、大人は「洗脳」「独裁」などを強く受け取ったようでした。

そして、シェア会でそれぞれの感想を述べあい、多様な考えを交流する中で少しでも考えの幅が広がったと思いました。

・朝鮮を悪い国だと思っていたけれど、国への気持ちや個人個人では違うということを感じました。テレビで観て知っている気になっても一部しか見ていないことが分かりました。(10代女子)

と書いていた中学生が、シェア会でみんなの意見を聴きながら、感想用紙に追加を書いていました。

・洗脳されているようで怖い。知らなければ幸せ?

他にも、終わったあと「 ほかの人の意見を聞いて、一つだけの意見に流されないでいきたいと思いました」と 付け足して書いている女の子がいました。

これこそが私たち「チネマピッコロ」が目指すものです!

最後に、私が感じたワンダーランドの意味するところは、一人の感想に同様のことが書いてありました。

・地域や職業にかかわらず、将軍様を敬愛する気持ちが生活の隅々まで入っていて、そのこと(将軍様のために良いことをすること)が生き甲斐になり、今の生活に満足して生きている日常であるように思いました。本当に国民全員がそうなのかはわかりませんが、思ったよりハッピーでした。(70代女性)

もちろん、海外からの情報はほぼ入らないという情報鎖国状態だからこそのハッピーですけどね。

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