BOOKLOVE読書会

50年後もおすすめできる本リスト(ブックラブ調べ)【2019.11.17 読書会レポ】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

どんな古典的名作だって、出版された当時は新刊!
と思うと、今本屋さんに並んでいる本の中にも『古典』になっていくものがあるはず。

『今後、読み継がれていく平成時代の名作とは?』

なんだか難しそうなテーマに見えますが、要は平成中に読んだ本の中で好きな本について語る会でした!

でも、たぶん選りすぐりの本が集まったはず。
面白い本を探している方は、参考にしてみては?

それでは、棚瀬さんのレポをどうぞ↓↓

***********************************

こんにちは。BOOKLOVE部長の棚瀬です。

11月17日に開かれた読書会。 今回のテーマは「50年後にも残っているであろう平成の名作、および作者を勝手に考える」でした。

普段の課題本の感想を語り合う形式とは違い、それぞれが思うイチオシの作品を紹介していただいたので、幅広いジャンルからたくさんの本を挙げていただきました。一部、それ平成なの?という本も含まれますが、そこらへんはグレーゾーンということで…

□読書会で紹介された本

村上龍「歌うクジラ」

22世紀の日本を舞台としたSF小説。厳格に階層化された社会と堕落した日本人の姿を通して理想的な社会とはなにか、人間の尊厳とはなにかについて読者に強烈に問いかける。

こちらの作品は私が紹介しました。
今年初めて村上龍の作品と出会い、一気にファンになってしまったのですが、本書はそんな中でも特に印象に残っている作品です。
現代日本文学界を代表する作家である村上龍の力量を存分に堪能することができる一冊です!

星新一「おーい、出てこい」  

ショートショートの名人として知られる星新一の代表作。突然現れたなんでも捨てることができる穴にあらゆるゴミや核廃棄物を捨てていく人間たちの姿を皮肉交じりに描いている。

星新一のショート作品は短いながらも普遍的かつ深遠なテーマのものが多く、読み終えると答えの出ない問いを突き付けられているような気になります。現代人への警鐘ともとれる内容です。

西野亮廣「えんとつまちのプペル」  

煙に覆われた街に暮らすごみ人間のプペルとえんとつ掃除の少年ルビッチの交流を描いた物語。刊行当時、ネットで無料公開されたことから話題となった。

作者の西野亮廣は「世の中の人がひとりでも多く笑えるように」との思いから様々な社会活動を行っているそうです。最終的にはディズニーを超えることが目標らしいです。固定観念にとらわれない言動は、一部で反感を買いながらも多くの人々の共感を呼んでいます。

森絵都「カラフル」  

自殺した中学三年生の少年の体に乗り移った「ぼく」が前世での過ちをつぐなうため、亡くなった少年の人生を生き直すことになる。「再挑戦」の過程で、人の内面や人生の意義を見つめ直していく。  

カラフルというタイトルは「人はそれぞれ自分の色を持っている」という意味だそうです。ヤングアダルト世代向けの読みやすい内容の小説で、いまでも中高生のあいだで読み継がれている名作です。

J・K・ローリング「ハリー・ポッター」 シリーズ 

イギリス発の人気ファンタジーシリーズ。魔法学校に通う少年と闇の魔法使いとの対決を軸にストーリーが進んでいく。

映画化もされ、テーマパークにもなるなど世界的に有名な物語です。紹介者の方は中学生の時にこのシリーズに出会い、原書で英語を勉強したことから翻訳や海外に対する興味が芽生え、将来の進路を決めたそうです。原書では主人公の成長に合わせて英語も徐々に高度になっているそうです。物語を通して英語の勉強ができてしまうとは!

藤子F不二夫 「ミノタウロスの皿」  

ドラえもんで知られる作者の短編を集めた作品集。家畜と人間の関係性を逆転させた世界を描く。  

ドラえもんの原作は結構ブラックな描写が多いというのはファンならずともご存知の方が多いかもしれませんが、この短編集はそんな藤子不二雄のもう一つの面が楽しめます。意表を突く終わり方が多く、突然穴に突き落とされるような感覚になります。作者曰く「SFとは少し不思議」のことらしいです。

内田樹「下流志向」「街場の読書論」 など 

大学教授、フランス学者、武道家など、多彩な顔を持つ才人による社会論。なぜ子どもたちは勉強をしなくなったのか、なぜ若者は仕事をしなくなったのかなど  

歌人、穂村弘の作品  

現代短歌を代表する歌人の一人。 代表的な歌に 「サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい」 「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」「ブーフーウーのウーじゃないかな」 など。

自由な作風がとられることが多い現代短歌界のなかでも異彩を放っているという穂村弘。一読しただけでは何を言っているのか、何を表現しているのかわからない句ですが、それだけに読み手側が想像力を働かせられる余地があります。平安時代から続いてきた表現方法が現代でも残っているというのはすごいことですね。

ローレンス・クラウス「宇宙が始まる前には何があったのか」  

気鋭の宇宙物理学者による宇宙の起源と未来を解説した一冊。宇宙がなぜ、どのようにしてできたのかを最新の知見を交えて解き明かしていく。

紹介者の方は息子さんに読み聞かせたところ、宇宙に対する興味を持ってもらえたとのことです。専門的な内容の本は読むのが難しいところもありますが、そんな風に親子で一緒に読めたら最高ですね。

コーマック・マッカーシー「ザ・ロード」  

文明が崩壊した後の世界を旅する父と子の物語。極限状態での人間のあり方を描く。何度も繰り返される「ぼくたちは火を運んでいる」という少年のセリフが胸に残る。ピューリッツァー賞受賞作。

ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」「ホモ・デウス」

イスラエルの文化人類学者が解き明かす人類の過去と未来。科学的な知見を元に、「なぜ人間が地球の覇者足りえたのか」について徹底的に考察する。資本主義の構造や脳科学に基づいた精神分析など、記述の対象は多岐に渡る。知的興奮に満ちた良書。

漫画家、藤田和日郎の作品 「邪眼は月輪に飛ぶ」「ゴーストアンドレディ」「スプリンガルド」  

独特の画風と巧みなストーリー展開で熱烈なファンが多い藤田和弘の漫画作品。今回は有名どころではなく隠れた名作をご紹介いただきました。私は藤田作品をまだ読んだことがないのですが、どの作品もとても面白そうで読んでみたくなります。

□まとめ  

「50年後にも残っているであろう作品」という選書が難しいテーマではありましたが、重厚なSFから中高生向けの小説、絵本、ファンタジー、科学史、社会論についての本、マンガなど、広い範囲から本が紹介されました。

私は今回、盲点でマンガを選ばなかったのですが、「ワンピース」「デスノート」「ベルセルク」などちょっと考えただけでもいろいろと出てくるので、マンガ限定の会や日本の小説家限定の会などもっと焦点を絞ってやってみるのも面白いかもしれません。(村上春樹の作品が取り上げられなかったのはちょっと意外でした。)

人それぞれ「推し」のポイントが違い、普段の好みとは違った本の魅力を知ることができる刺激的な会になりました。

50年という時間は短いようでいて現実的に考えるととても遠い未来のことで、その時の自分はなにをしているだろう、この国はどうなっているだろう、紙の本は残っているだろうか、とわかるはずもないことに思いを巡らせると不思議な気持ちになります。

50年後にも同じメンバーで同じ場所に集まってこの会の内容があっていたのか検証してみたくなりました。

□次回予告

中津川BOOKLOVEでは毎月1回のペースで集まり、課題本について語り合っています。

次回の開催は12月22日。

詳細はこちらをご覧下さい⇒Facebookイベントページ

これまで2回開催して好評だった本のプレゼント会を実施します。
今回は、多治見のひらく本屋さんとの初のコラボ企画です!
多治見の本好きの方とも知り合いになれちゃうかも。

ご参加お待ちしております!

昨年のプレゼント会の様子はこちら↓↓

昼間の一箱古本市の様子はこちら↓↓

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

コメントを残す

*