にこにこでは、小学生向けの「認知症サポーター養成講座」を行っています。
下野小学校6年生の子どもたちへの「サポーター養成講座」は今回で3回目となりました。
子ども向けのスライドを作っていますので、それを見せながらお話をしていきました。
最初に持っていた認知症へのイメージが、話を聞くうちに少し変わっていくようです。
自分だったらどんな言葉かけをしたらいいのかな?と考えてもらいます。
今回は即興で、認知症のおばあさんがいたらどんな言葉をかける?ということを寸劇風にしてみました。
写真はありませんが、どの子も自分なりの言葉を考えてちゃんと言ってくれました。
素晴らしいなあと感心しました。
子どもたちの感想をまとめましたので、長いですが書いておきます。
1、「お年寄り」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
・かわいい、笑顔がかわいい。
・シワシワ
・話すのが長い。
・背が低い。背中が曲がって動きづらい。
・優しい。
・老眼鏡をかけている。
・介護が必要。足腰が悪い。杖をついている。ゆっくりしている。どこかが不自由な人。
・畑で仕事をしている。
・白髪が増える。ハゲている。
・体が弱い。病気がある。耳が遠い。
・物事を忘れやすい。
・子供みたいに走れない。足が遅い。ヨボヨボ。
・昔の言葉をよく使う。
お祖父さんお祖母さんと一緒に暮らしている子ども、同居ではないけれど近くに住んでいるという子どもがほとんどでした。
でも6年生の子どもたちの祖父母はまだお若いですよね。
お話を聞いたあとは、こんなことを書いていました。
2、お年寄りや認知症の人に、どんな言葉がけをすると良いでしょうか?
・優しく言う。優しくする。
・ゆっくり話す。
・怒ったりしない
・話を合わせる。
・「大丈夫ですか」「困っていませんか」「わかりますか」「手伝ってあげましょうか」
・気づかう。
・「あっそうだね。○○だったね」
・教えてあげる。
・「気にしないでいいよ」「いっしょに探そう」
3、今日の講座を受けて、認知症についてどんなことがわかりました?
・認知症になると月日や場所、人さえもわからなくなったり、認知症にもいろいろな症状があることを知りました。
・認知症には二つの種類があることが分かりました。
・認知症の人の脳はどうなっていくのか、記憶のツボがだんだん壊れていくから忘れていくということが分かりました。
・脳の細胞によって起こる病気で、認知症の人の話に合わせたり、「大丈夫」や「手伝いましょうか」などと言葉をかけたりすると、だんだん症状が軽くなったりすることがわかった。
・性格など、相手の対応によってなる認知症があるということを初めて知りました。
・言葉だけで自信を無くして、症状が進むことがわかりました。
・認知症の人が何もできないわけでもないと知ったので、認知症の人がいたら少し手助けしてあげればいいことを知った。
・認知症の人はすごく大変ということ。
・認知症の人には怒ったりせずに、優しくしようと思いました。
・怒ったりすると、落ち込んで病気がひどくなっていくから、優しく声をかけたりすることが大切だと思いました。
・認知症になるととても苦労するんだなということを初めて知りました。
・月日、時間、場所、人などがわからなくなってしまうけれど、周りの人が優しく対応してあげたり、すぐに怒らずゆっくり、話したり教えたりすることが大切ということがわかりました。
・ちゃんと対処すれば、改善につながるということを知った。
・施設に入っているひいおばあちゃんに今日習ったことを活かして接してみようと思いました。
4、これからどんなことが出来そうですか。
・困っている人をいたら助けたり、施設に行って困っている老人がいたりしたら、助けてあげたいと思いました。
・自分のおばあちゃんも少しボケてきたので、今日習ったような言葉がけをしていきたいです。
・お年寄りや認知症の方には、間違っていても決して強い言い方をしないようにしたいと思いました。
・怒らずやさしくしてあげる。
・困っていたら「大丈夫ですか」など声をかけてあげたり、おこらずに優しく声をかけたり、話を合わせることができると思いました。
・手助けをしてあげる。
・認知症の人に優しく対応したいし、普通の老人でも優しくしようと思います。
・お年寄りを見かけて困っているようなら、優しく言葉をかけたり、正面から声をかけたりすること。
子どもたちの感想を読んでいると、私たちが伝えたかったことがちゃんと伝わっているなあと、とても嬉しくなりました。
中には、これは本当に6年生が書いたもの?と思えるくらい大人っぽい内容のものもありましたが、文字は6年生ですね。
小学生のうちに、認知症や老いについて学んでおくことはとても大事なことだと思います。
可能であれば、小学生で学び、中学生でも学んでおくと、さらに学びが深まっていきます。
来年に向けて、もっと多くの学校で「サポーター養成講座」を開講してもらえるように、私たちも働きかけをしていくことが必要だと感じています。
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