このところ、保護者との面談が続いています。
市民立小中一貫校「花咲学園」も夏休みになり、保護者一人一人との面談を行っています。丁寧な面談をしたいと思い1時間半の予定を立てていますが、話す内容は子どものことに留まらず、仕事や生き方の話にもなったりして、気付けば2時間を過ぎてしまいます。
一人のお母さんが、「普通の学校と違って、スタッフ(花咲では先生という言い方はしていません)の人や他のお母さんとも気楽に話す機会が多くあって、安心できます」とおっしゃいました。

塾を始めた時から決めていることとして、入塾希望の方とは、親子で必ず面談をした上で決定しています。中には電話で申し込みをしてきて、「面談をした上で決定します」とお伝えしたら、「え~?そんなこと必要ですか?」と言われたことがありました。それでも来ていただいてお話をしたら理解してくださり、その後は弟さんも入塾したり、進路相談など何度も面談をした人もいました。

たとえ短時間であっても自分の子どもを預ける人の人となり(人柄)も知らないのは、私は不安だと思うのですが、そうではない人もいるのですね。

塾を始めて10年くらいの間によく言われたのは、「高木教室は先生にいつでも相談に乗ってもらえるのがすごく良い」ということでした。通信も出していたので、それも楽しみだと言われたりもして、とても励みになりました。

親御さんによっては、年に何度も話をしに来る人もいました。何人かでランチ会をしたり、飲み会をしたこともありました。その中には今でもお付き合いしている人もいます。

ところがこの5,6年は、保護者からの相談申し込みがあまり無いのです。
通信やLINEなどで「いつでも相談に乗りますよ」と伝えているつもりですが、必要な人がいないのか? それとも私たちには相談したいと思われないのか? ちょっともやもやしていました。

そしたら、最近は知っている人に相談するということが少ないのではないか?との話をききました。
学校の先生にはもちろん、友だちにも親にも悩みを話さない人が増えているということです。それで、どうするかと言うと、ネットで知り合ったようなカウンセラーなどに相談をする。お金を払って有名なカウンセラーのセッションを受ける。そんな話をきいたときに、なるほど~と合点しました。
そういう傾向であるなら、私たちのところに相談に来ないのも理解できます。

最近、久しぶりに?一人のお母さんから面談の申し込みがありました。
何の相談だろうと思っていたら、子どもさんも一緒でした。で、勉強方法の相談なのかな?と思ったのですが、本人曰く「訳わからず連れて来られた」とのこと。
勉強に対してあまりやる気が見られない子どもさんに対してお母さんは不安で仕方がなく、私からやる気スイッチを押してほしいと思って、連れて来たようでした。

私が話したことは「順調に育っていますね」でした。
思春期真っただ中。お母さんの言うようにならなくて当たり前。

1時間半ほどいろいろお話をして、その中でお母さんはいろいろな気付きがあったようでした。

以下は、翌日お母さんとやり取りしたLINEです。

昨日はありがとうございました。
子どもに事前に、先生に私から懇談をお願いしたと伝えると、もしかしたら行かない!というかもしれないと思い、詳しく伝えていませんでしたが、結果、二人で先生のお話をきけて良かったと思います。
長い夏休み、だらけてほしくない気持ちと、勉強への取り組み方、私自身の今の子どもとの接し方について、先生とお話することによって何かヒントになるのではと思い今回お願いしたのですが、
私が子どもをもっと信じてあげること、と先生がおっしゃったことにすごく、ぐっとするものがありました。。確かに。。。

帰りの車の中での会話で、夏休みの勉強方法について話をしてくれたので、見守るべきだと思いました。

身内で行きたい高校に行けなかった者を間近で見たこともあり、今のままではなくことになると、つい自分の型にはめてしまいがちですが、本人が泣くことになるよと言いつつ、私が泣くことに恐れているのかもと思いました。

子どもの前で、私の考え方や構え方をお話していただけたことも良かったと思います。ありがとうございました。

 

いつでも相談できる人がいると思えるだけで、こんなに心強く思えるものなんだと、改めて思います。

太字のところをぜひ皆さんにお伝えしたいと思い、面談に来られたお母さんの承諾をいただき、ブログに書いてみました。

いつでも相談に乗りたいと思ってもらえるような存在になりたいと思っています。