「真面目にやってるけれども、真剣さが足りないですね」
ある中学生に伝えた言葉に、お母さんからご返事がありました。
「真面目と真剣の違いは何ですか?」
「真面目にやりなさい!」と言うときと、
「真剣にやりなさい!」と言うときがありますが、
この違いは何なのでしょう?
『あの人は真面目な人だ』と言うとき、これは誉め言葉であることが多いと感じます。
真面目=信頼できる、みたいな。
ところが、
『あなたは真面目だね』と言われると、良い感じがしませんね。
真面目=堅物、みたいな意味が感じられるからでしょうか。
(場合によりけりですが)
学校生活の中では、
真面目にこつこつ努力するということが求められます。
ところが、真面目にやっている子どもは、
友だちからは、あまり良く言われないこともあります。
私自身、小学生から高校生まで、
「真面目」と言われてイヤだったことがあります。
ゴミが落ちていて拾ったときに、
「まじめ~」と言われてすごくイヤだったことを覚えています。
当然のことをしただけなのに・・・。
真面目にやることで、周りの大人たちから良い評価を貰えます。
そのことに子ども心に嫉妬心があるのか?
言われた子どもは、
誉めてもらったというより、その嫉妬心に反感を持つのでしょうか?
真面目にやりなさいという大人たちの期待に応えようとすることで、
友だちからは嫉妬されたり、一線を引かれたりする、
そのことが寂しく感じられるのかもしれません。
本当は真面目一辺倒ではないのに、
いつしか、ふざけたりだらけたりすることが出来なくなり、
自分で自分に鎧を被せてしまうこともあります。
そして、
真面目と言われることにコンプレックスを感じたり、
とても窮屈な思いを持って生きていくことも有り得ます。
今の世の中、真面目であるためにイジメに遭ってしまうことさえあります。
真面目ということはとても大事なことなのに……。