夢をかなえる(1)

2016年も十日過ぎてしまいました。

少々遅くなりましたが、
明けましておめでとうございます

今年もよろしくお願い申し上げます

秋頃からブログの更新が出来なくなってしまいました。

忙しかったというのも原因の一つですが、

精神的に余裕が無かったという方が、大きな原因です。

今年は、ゆとりを持って暮らしたいと思っています。

さて、初ブログは何を書こうか?と考えていてなかなかこれだ!と決まらないまま、

10日が過ぎてしまったのですが、

今日、初ブログにはピッタリのお話が飛び込んできました。

年に一度だけ出会う、知り合いと言うほどでもない関係の人がいて、

その人(仮りにチエ子さんとします)に1年ぶりに会い、1時間ほど話をしました。

近況報告などをした後、チエ子さんが「あなたは塾をやっているのですよね」と聞きました。

「私の姪の子どもがお世話になったそうなんです」とのこと。

誰のことかな?と名前を聞いたら、現在二十歳の教え子の名前が出てきました。

その子はトモ君(仮名)といい、中2の途中から入塾してきました。

性格は穏やかで人懐こい子でしたが、勉強はチョーのつくほど苦手でした。

他の塾に行っていましたが、着いていけなくて辞めざるを得なかったそう。

このままでは、高校に行けなくなってしまうと心配したご両親が、

どこか良い塾はないかと探していて、たまたま元塾生のお母さんから紹介されたそうで、

問い合わせがあり、本人にやる気があったので入塾してもらいました。

トモ君は数学も英語も基礎が出来ていませんでした。

数学は、正負の計算も正しく出来ないレベルでした。

英語の方が少し点数は良かったと記憶しています。

そんなトモ君の趣味はお菓子作りでした。

お母さんもお菓子作りが得意で、2人で作ったから食べてと、

クッキーやマドレーヌなどをよく持ってきてくれ、他の塾生もいつも楽しみにしていました。

そして、トモ君の夢は、パティシエになることでした。

農業高校の食品化学科へ入学して、その後専門学校などで学んでパティシエになりたい!

そんなことを夢見ていました。

でも、勉強に対する集中力は低く、すぐに飽きてしまうし、

やる気はあっても基礎が出来ていないので、自分で勉強するのは無理という感じでした。

入塾してから、少しずつ計算が出来るようになっていきました。

実力テストでは、最初の計算問題は点が取れるようになりました。

3年生になってからも休まず通ってきて、夏休みや土曜日の補習にもほとんど来ました。

そして、定期テストではそれなりに点が取れるようになりましたが、
(と言っても平均点には及びませんでした)

実力テストでは、良くても180点くらい。悪いと150点も切ってしまいました。

そんな状態なので、進路相談では「農業高校は絶対に無理!」と言われ、

他の高校の生活科に志望校を変更しました。

それでも、その生活科が定員オーバーしそうだと分かると、

定員割れする福祉科への変更を勧められたのです。

学校の先生からは「毎日5時間勉強しないと受からんぞ」と毎日のように言われていました。

でも、トモ君にとっては、何をどう勉強すればよいのかもわからないのに、

毎日5時間勉強するなんてことはとても無理なことでした。

私は、英語はこれを練習して書けるように、数学はこれをやりなさい、

理科と社会は覚えるところをかなり絞り込み、ここだけは覚えるように、

などと細かく指示してやらせました。

冬休み明け、志望校を決めるときに、お母さんから電話がありました。

「本人は、絶対生活科を受ける!と言ってききません。大丈夫でしょうか?」

              (2)へ続く

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