脳活スクールでは、簡単な読み書き計算の他に、

毎回いろいろなトピック(活動)をやっています。

ある日の下野火曜日教室でのこと。

「身体に関する慣用句を覚えよう」というクイズ形式の問題に取り組みました。

慣用句を使った文章が書かれていて、

身体の部分にあたる言葉のところが空欄になっています。

その空欄に身体の部分を書き込んで文章を完成させます。

たとえば、

「(   )にたこができるぐらい何度も聞いた」と書かれているので、

「( 耳 )にたこができるぐらい・・・・」と答えを書き入れていくのです。

皆さん、文章をつぶやきながらカッコをうめていきました。

問題をやり終えて、皆さんで音読しながら答え合わせをしました。

答えに自信のあるものやら聞いたがないというものやらで、

にぎやかに答え合わせをしていきました。

時間に余裕があったので、

クイズだけではなく慣用句を使った短文作りにも挑戦することになりました。

今度は、慣用句を使うという制限付きの文章を考えねばなりません。

ヒロコさんとカツヒロさんは、すらすら文章を書き始めました。

このお二人は先週も挑戦されているから要領良くいくのかもしれませんが、

他の方たちはあれこれ考え込んでいました。

その中でも、ヒサオさんの鉛筆が止まったままです。

ヒサオさんは「言葉は浮かぶけれど、文章にしようと思うと書けないな~」と言われます。

そして、カツヒロさんの次から次へとできる文章に・・・・

「いっぱい書けるな~」「すごいな~」「頭がさがる」と言われました。

それを聞いた私がすかさず、

「もうできたじゃないですか!」とうれしくなって

「『カツヒロさんは短文がいっぱい書けて、頭がさがる』

と書けますよ~」と声をかけました。

でも、ヒサオさんは「ふん、ふん」と頷くものの文章を書こうとはしません。

一生懸命考え続けます。

何かぶつぶつと口が動いて・・・できていく様子です。

そして、ついに完成しました。

「カツヒロさんの思いつきの早さに頭がさがる」

言いたいことを見事に慣用句で表現されました。

カツヒロさんもにっこり!!!

皆さんもにっこり!ほっこり!

鉛筆の進まないことに恥じることもなく、

堂々しているヒサオさんの姿勢に感動するとともに、

安易に言葉を連ねただけの私の短文のなんとも浅はかだったことを思い知りました。

最後に私からにこにこさんへ
(身体に関する慣用句を使った文章で贈ります)

「にこにこさんは、ご自分の人生経験を鼻にかけることなく、
 まるで能ある鷹が爪を隠すように生きていらっしゃいます」

サポーター三尾 記